リヒテンシュタイン展 あべのハルカス美術館 を観覧した感想

あべのハルカス美術館にて展示されている、リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展に行ってきました。
展覧会の名前からはどんな種類の作品が展示されているか分かりにくいですが、用事で出かけた帰りに気になってフラッと立ち寄った、美術についてさほど詳しくない私でも楽しめました。

この記事では展示の内容と感想を書いていきます。

展示されてる作品の種類

全体的に見て、一番多いのは絵画でした。

描かれている絵は、リヒテンシュタイン侯爵家の肖像画から始まり、宗教画、風景画、静物画までいろんなモチーフの絵画がありました。


その中にはリヒテンシュタイン侯爵家の(何代目かは忘れましたが笑)子供の頃の肖像画もあり、こちらはとてもかわいらしかったです!
ポストカード化してミュージアムショップにありましたから、やはり誰から見てもかわいらしく、そして人気なんでしょうね。


そして次に多いのは陶器。

なかでも数多く展示されていたのは、中国の青磁や日本の伊万里焼など。
日本で伊万里焼がたくさん輸出されていた時期があり、その頃に入手されたものが多いみたいです。

そして目を引いたのが、金属加工された陶器です。

日本から手に入れた陶器を、ヨーロッパの職人が、使いやすいように取っ手を付けたりフタを飾り付けたりと金色の金具を取り付けて加工したものも多くありました。
いわゆる「和洋折衷」で、違う素材が組み合わさっているのに、金具の模様も美しくて絶妙に品が増しているのがきれいでした!
そのほかにも、絵画を焼き付けた陶器や、勲章として授与されたメダル、そしてティーカップやソーサーなどのセットもありました。

なぜこんなにいろんな種類の展示が?

リヒテンシュタイン侯爵家は、家訓により世界の美しいものを集めていたようです。
なので、ヨーロッパ内に限らず、日本や中国の美術品も買われて、リヒテンシュタイン侯爵家が所蔵しているようです。
リヒテンシュタイン侯爵家の歴史を説明するパネルもあったので、それを読めばそのあたりもわかります。

印象に残った展示

やはり、さきほど書いた、金属加工された陶器でしょうか。
和風の絵柄が施された陶器に、いかにも西洋な文様の金属の装飾。

それも、ただ飾り付ける目的だけではありません。
持ち手のついていないビンに持ち手を付け足したり、フタと、フタをかぶせるところの間に、胴体を伸ばすように金属を取り付けて、中に入れられる量を増やしたポットなど、実用性を増すための目的で取り付けていました。

良いものをさらに良いものにする、そしてそれをやってのけているのですから、職人さんと言うのは凄いものです!

写真撮影OKの作品も

展覧会は章立てでエリアが分かれているのですが、その最後の章の美術品は写真撮影がOKでした。

いくつか紹介していきたいと思います。

『花の静物』

暗い背景にぼんやりと光の当たる華やかな花との対比が綺麗です。

『花の静物』

『薔薇花束文カップと受け皿』

たぶんこの作品だったと思いますが、陶の板に描いた絵画もあり、
キャンバスとはまた違った質感で、発色もいい作品でした。

『薔薇花束文カップと受け皿』

『磁器の花瓶の花、燭台、銀器』

この作品は陶器や銀器の艶や光沢が凄くリアルでした。
植物、布地、宝石もあり、描き分けのクオリティに驚きます。

『磁器の花瓶の花、燭台、銀器』

『薔薇花束文カップと受皿』

お皿とカップに精緻な薔薇の絵と文様が描かれています。
とてもきれいで、実用するにはもったいないですね笑

『薔薇花束文カップと受け皿』

『金地花文ティーセット』

金色の食器に様々な花の文様が描かれていました。
まさに豪華絢爛といった感じですね。


興味があれば行ってみてもいいかも

この展覧会はいろんな種類の美術品が見れますし、リヒテンシュタイン侯爵家の所有する宮殿の中を写した大きな写真パネルも設置されていました。
その宮殿の紹介映像や、歴史や地理を説明するパネルもあり、リヒテンシュタインがどういう国かあまり知らなくてもそれを読めば概要をつかむことができます。

音声ガイドは俳優の小泉孝太郎さんが務めていらっしゃるので、彼のファンだという方はそちらも利用してみてはいかかでしょうか。

格式ばった難しい内容というわけでなく、美術館は好きだけど美術品に詳しくない私でも楽しむことが出来ました。
ちょっと気になっている人は、足を運んでみてはいかかでしょうか。

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