私の趣味は創作で、たいして頭もよくないし、大層なスキルを持ってるわけでもありません。
夢見がちで短絡的な私はこう考えました。
しかし、趣味で創作を続けて10年以上、赤字から脱出したことは一度としてありません。
だというのに何を血迷ったか、先走って簿記の勉強を始めることを決心しました。
いつか稼いだときに、しっかりとお金の管理ができるようになっておこう。
私はそう考えたのです。
まずは多くの人に作品を読んでもらうことが大切だというのに、順番を間違えた私は、やがて簿記3級の勉強を始めました。
そしてそれによって得た経験や、感想を書いていきます。
簿記3級を取って今になって思うこと
簿記3級を取って良かったと思います。
- 「実用的な資格を取るまで勉強したという自信」
- 「仕事でのお金の動きの見え方が変わった」
- 「勉強を続けると転職に有利かも」
だいたいこの3つの点で、私は良かったという実感をしています。
「実用的な資格を取るまで勉強したという自信」
一番は、底辺の私にとって、「実用的な資格が取れた」という自信がついた点です。
私は他には「漢検2級」や「ITパスポート」、「色彩検定2級」などを持っていますが、社会に出てすぐに役立つ資格ではないという点で、実用的ではありません。
しかし簿記3級は、個人事業主のお金の管理にとって必要十分と言われています。
つまりこれで、創作でなくても副業で収入を得られた場合、お金の管理において無勉強よりはなんとかなるということです。
それに、社会人になって自分の力で資格を取得するまで勉強したという、その事実は、「私は頑張れる」と思えます。
「仕事でのお金の動きの見え方が変わった」
職場で備品を使ったり、処分したり、商品の仕入れや販売、車や、事業所の賃料など。
なにげないそれらに全部お金がかかっていることがわかり、ちょっと意識すると、「これはこういう種類のお金が動いている」というのがなんとなく見えます。
すると、どこにたくさんお金を使っているのか、備品を長く使っている理由とか、そのあたりが見えてきます。
それがわかったら何がどうあるわけでもないですけど、これまでと見え方が変わってすこし興味深いですよ笑
「勉強を続けると転職に有利かも」
簿記3級を勉強してみて、性に合っていると思ったら続けて2級、1級と勉強していくのもありですね。
簿記2級くらいから、就活で効果があると言われてますし、1級を取れば転職活動に有利とも。
どの会社にも経理はいますから、その分野での活躍を目指してる人はより上の級を勉強してみると良いと思います。
創作で稼ぎたい
私は学生時代から趣味で漫画や小説を書いています。
一時期は本気で「漫画家になる!」という意気込みでいました。
しかし元々私は怠け者な性格なので、たいして努力もせず、結果的に私は棒にも箸にもかかりませんでした。
そんなふうなので、中途半端に創作して、勉強もおろそかになり、学歴も平均以下です。
社会人になって、仕事で成果も残していません。
特別な経験も積んでいません。
得意なスキルもありません。
強いて言えば、人よりちょっと絵が描けるくらいです。
その私が諦め悪くも、今になってまた「創作で収入を」とか言っているわけです。
現時点で特に多くの人に作品が読まれているわけでもありません。
だのにどこで順番を間違えたか、「収入を得られるようになった時のために簿記の勉強しとこ」とか思ったわけです。
スキルなし。経験なし。結果も残せていない。
三拍子揃った私は、「あわよくばスキルとして」簿記の勉強を始めました。
お金の管理が必要になったら
お金を稼いだら税金を納めなきゃならないし、けど節税したら手元に残るお金が多くなる、くらいのことはなんとなく知っていました。
そのためには、簿記3級の知識があるといい、ともどこかで聞いたような気もします。
誰かが、簿記3級は義務教育にしたほうがいい、とも言っているみたいなのも聞いたことがあります。
だったら、勉強しても無駄ではないはずです。
お金の管理に関する知識の資格なので、持ってたら絶対得します。
スキルなしの私にとっても、簿記3級は合格率も高く、とっつきやすい資格でした。
そんなこんなで日常生活の片手間で勉強を始めて、5ヶ月後に簿記3級を取りました!
難易度はそんなに高くない
簿記は難しいイメージがありますが、3級はそんなに難しくないです。
専門用語はたくさん覚える必要がありますが、計算は四則演算ができれば問題ありません。
中学数学5段階評価で「2」だった私が出来るのですから、簡単です!
あとは決まりにしたがって、この数字はここに書く、この数字はここからこう引く、と、順番通りにこなすだけです。
パズルのような要素を持ち合わせていると私は感じました。
私はフルタイムで働きながら5ヶ月で合格しましたが、それは私が少しずつ学習を進めたからなので、しっかりと取り組めば2ヶ月もあれば取れる難易度です。
また、簿記検定はペーパーテストが年に3回行われますが、ネット試験(CBT試験)が随時行われてるので、受験もしやすいです。
不合格でも短期間で再受験が可能ですし、3級であれば受験料も3,000円程度(2021年4月現在)と安いので、挑戦もしやすいです。
日本商工会議所(日商)が主宰している、簿記検定試験。 2020年の12月からCBTという、パソコンでの受験が始まりました。 私はペーパーテストの簿記検定を受けたことがありませんが、CBTの簿記検定を受けてみた感想を記録しておきます。 […]
実生活や創作への効果
家計管理に活かせる
たとえば家計管理アプリは直観的に操作が出来て、お金の管理にとても便利です。
しかしそのアプリ内でも、一つ一つのお金の動きを見る画面では、内容がこまかくて複雑だったりします。
それに、自動で項目が入らない入出金について、どんな項目名を付ければいいのか迷うこともあります。
けど、簿記勉強後はその画面の意味がすっきり理解できるようになりました。
そして、生活費やその他の支出について、どれがより自分のためになる支出かが分かりやすくなります。
たとえば本の購入代などは、娯楽なのか教養なのかで意味合いが違ってきますしね。
まとめ
簿記3級を勉強して無事合格し、普段の仕事や生活においてのお金の動きが少し分かりやすくなりました。
食費や光熱費、家賃とその他費用くらいにしか考えていなかった月々の支出も、どれが自分にとっての費用なのか、資産なのか、負債なのか、考えるようにもなります。
簿記3級を持っている人はありふれているので、スキルとしてはそんなに高くもないです。
しかし、勉強したこと、合格したことで少し自信がつきました。
これから創作で収益を上げることが出来たとして、お金の区別をつけられる知識もついて、これで意気揚々とすることができます。
「簿記3級は義務教育で」と言っている人の気持ちも理解できました。
簿記3級を勉強してよかったと思っています。
そして、いよいよあとは創作を頑張って、少しでも収益をあげたいです!
やっぱり好きなことで多少の収益があったら嬉しいし、それがモチベーションの一つにもなりますしね。
余談 A列車で行こう
『A列車で行こう』というゲームシリーズがありますが、その中に、会社の経営状態を確認する「貸借対照表」と「損益計算書」が出てきます。
簿記3級を勉強すると、それのおおかたが読めるようになりますし、理解できるようになりますよ!